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八ヶ岳〜〜〜〜森で暮らしましょう〜〜〜〜甲斐駒
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byお山の大将・・・・sumietada
2001年3/ 9 NO12
〜〜〜〜〜〜〜〜〜 薪を集めましょう 〜〜〜〜〜
11年間山村の古い廃屋寸前の家で毎日五右衛門風呂の薪集めと風呂炊きに追われていました。火を燃すのは基本的に好きなんだけど、時間がかかる。で、こちらに家を建てることになったとき、薪ストーブは設置しないことにしました。設計士にほんとにつけないのかと念を押されたんだけど、必要ないとかたくなに拒んだんですね。
でも、森通いするうちに山の中には木がいっぱい落ちているということにだんだん気づいてきた。基本的に落ちてるものはゴミだって拾うタイプ。
で、設計士に内緒で大工と相談してこっそり設置することにした。そう言う設計になっていないのに無理矢理部屋の隅のスペースにコンパクトなカナダ製の薪ストーブを置いた。
はじめからそのつもりだったら、家の真ん中にどんと熱効率のいいストーブを置けば部屋もあったかいし、薪も倹約できた、キッチンストーブも良かった、なんてあれこれ後悔しても始まらない。部屋の隅でいっぱい薪を消費するわりには暖かくないカナダ製ストーブ・ステファニーのために、今日も薪集めに奔走するのです。
熱効率と部屋の快適性をかんがえると、灯油で床暖房をして部屋の真ん中に薪ストーブを置くというのが一番いいと思います。ただし、薪ストーブもぴんきりありますから、吟味する必要があります。
原村のカナディアンファームというレストランのオーナーハセヤン(家もいっぱいつくってます)は、最初つくった自宅に暖炉部分と料理部分とお湯を蓄えておくところがあって、なおかつそのお湯が床を暖めるという自作ストーブを作っていました。とっても素敵なストーブっていうか暖炉ですね。私たちにはまねできないので、もうちょっと現実的にいきましょう。
指折り数えてみると、この森に住んで8年になります。その間、一回も薪を買っていない。えっへんとsumie胸を張る。
しかも、冬は毎日暖かくもないストーブを赤々と燃してます。
当初、森には木がいっぱい落ちていると思ったのは、なんかで伐採した赤松がおいてあったんですね。赤松は火力が強くて、ヤニもある、薪ストーブで燃さない方がいいと思います。基本的にうちでは針葉樹は燃しません。
今、森はほとんど手入れされていないから、木が倒れていたり、枝が落ちていたりします。自然に倒れた木は枝も払ってないから、森の中の狭い木の間をすり抜けて帰るのは、ちょっと大変。我が身に余る伸び放題の大きな木をえんやこら、木と木の間からすりぬけてううんがんばるがんばる。
大きな赤松じいさんは、ちびのからだに有り余る大きな木を引っ張る私をあきれかえって見下ろしているようです。引っ張っている私はもはや森の中の生物、森の一員です。たとえば、ふんころがしとか、ありんことか、このまま森にあったらこの木を朽ちさせてしまう生き物とか....、名前は木っぱり虫です。
木っぱり虫はずりずりえんやこら我が家まで木を引っ張ります。ちょっと疲れたので、休みましょうか。赤松じいさんの隣の裸んぼうの唐松兄ちゃんの背を借りて休みましょう。裸の木ももうすぐ黄緑色の新芽をはじかせることでしょう。春がもうすぐ来るって唐松が言ってます。ついでに幹を伝ってどんどん上へ行ってみましょうか。
少しだけ青い空が近づいてきました。木っぱり虫はお陽さまの子分ですからあいさつをしておきます。
「おやぶううんん、お陽いさああん、木っぱり虫のsumieでえすう」
ちょっとづつ雪はとけていますよ。森の雪ははだらになってきました。新芽は出ていませんか、どっかに気の早いあわてものがいるかもしれません。唐松といっしょに春を感じましょう。
ほらほら、唐松兄ちゃんの下にちゃっかり山ツツジが小さな芽をだしてますよ。いやあ、冬の間もあったかもしれない、でもちっちゃいけど冬のときより少しだけ大きく少しだけ緑色になってます。
木っぱり虫は先を急ぎます。えんやころずいずい運びましょう。森の息吹がからだの中を満たしてくれます。大きく息を吸い込めば森の気でからだ中がいっぱいになります。森の気がはいってくると古い気がからだじゅうの皮膚を伝って出ていきます。この交代するときってとてもさわやかで気持ちいい。木っぱり虫への森からのささやかなごほうびです。もって帰った木はストーブに入る大きさに切ります。これより木っぱり虫は薪つくり人に変身します。
我が家にはいちよう夫と中一の息子がおります。夫はほとんど東京にいます。おまけに以前道の上に落ちていた木をいっしょにもっていこうと誘ったら、薪なんか買えばいいじゃないなんていう罰当たりものです。息子はクラブ活動などで、塾にも行っていないのに結構多忙。暇をみて手伝わせるけど、ほとんど私一人で薪集め、薪つくりをする。
薪つくりグッズはボッシュの電動チェーンソーだけ。よって木を切れるところはコードの長さ分ということになる。エンジンチェーンソーほしいですね。根性はあるけど、力と身長と金のないおばさんなので、斧は使いません。振り回して怪我したらいやだもんね。
太くてもストーブのなかに収まれば燃えます。森から取ってきた木は朽ちているものが多くその辺の切り株にでもがつんとぶつければ折れるものもあります。
森に落ちている木だけじゃあ快適ストーブライフはおくれません。
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次に何かの都合で木がじゃまになって切って放置してあるものを狙いましょう。森の中だけに限らず、この界隈、道筋に枝をはらった木が山積みされていることが多々あります。なんで木が切って放置してあるかということをよく考えてみるのです。
たとえば、電力会社が電線にあたる木を切るということはよくあります。土地の地主には断ってきりますが、切った木は枝を払って1メートル50センチ前後にして積んであります。払った枝も近くに放置されています。町中だと放置できないから持っていきます、それは産廃として処分されるんですね、もったいない。
森の道筋だったら、そのまま放置されることがほとんどです。これはただ朽ちてしまうだけですから、心おきなく持っていきましょう。
それから道路工事や公共のものをつくるために切ったものも狙い目ですね。これはしばらくは放置してありますが、どっかに持っていくときもあります。ほとんど産廃として処分されるんだと思います。
私のような薪集めのプロになるとこのまま朽ちてしまう木かどうかの判断ができるんですけど、素人の方は、訊いてからもらったほうがいいですね。
木を何に使うか質問される場合があります。そう言う質問をする人は、ただ薪にするだけじゃなく、もっと違う何かを期待しているんだと思います。期待に応えて、陶芸の釉薬に使う(釉薬もこだわる人だと栗の木の灰だけなどと厳選する人もいますが、こだわらない人もいますので)、あるいは草木染めにする(大量の場合は不自然かも)などと言いましょう。
断られたこともあります。そう言う経験を積んで朽ちるだけの木がどうか判断できるようになります。
もらっていいか訊ねるともって行きやすい大きさに切ってもらえたこともありました。
うちの近所で小さめの別荘地を造成していて、伐採した木が放置されていました。放置されている木も2.3日は様子をみたほうが賢明です。様子をみていたら作業が始まったので、木をもらっていいか訊いてみました。木は昼までにかたづけてしまわなければいけないらしくて、どっかへ持っていって燃すため必死で作業していたんです。はるか燃す場所へ持っていくより、ちょっと上の私の家に持っていく方が楽です。トラックに2・3回運んでもらいました。でも、クレーンでトラックに持ち上げるような大きな木もあったから、ひたすらチェーンソーで薪にするのは大変でした。
とりあえず、まわりに人家のない道路の端に積んであるような木はほとんど朽ちるだけの木です。そういう木を見つけたら、素早く止まって、軍手をはめて、車の後ろを開け、後部座席を倒して、つめるだけ積み込みます。通行の邪魔にならないよう、迅速に行動します。このときの私は必殺仕事人みたいでかっこいいんじゃないかと秘かに思っています。でも、他の人はけちであさましいおばさんって思っているかもしれません。
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まあそんなこと気にしていたら暖かい冬はやってこないのです。
薪集めにも森ライフにも田舎ライフにもうちにはないけど、ぜひ軽トラックがあるといいですね。
もうひとつ、もしも自分の家以外で薪を作ってしまったらとにかく早く持って帰ることです。いちど、うちの森のそばで工事をしていて、切った木をもらいました。この人達は不親切な人で切ったまんま枝も払わないで斜面にぶん投げていってしまった。
で、私と息子は近くの別荘のコンセントを借りてチェーンソーで枝を払い、一部はストーブに入る大きさにまとめて一日の作業を終えた。次の日用事があって、その次の日につくった薪を取りに行ったら、あとかたもなくなくなっていた。山の斜面に切っただけで放り投げられた木の枝払い、移動などふたりで一日中かかってやっとまとめた薪がひとつもなくなっているわけでかなりショックだった。この隣の家の前にふたりの労働の結晶の薪がきれいに山積みされていた。この家の人にはお世話になっているんだけど、やっぱり返してもらわなければならない。
「ああら、あなたがおいてたの、いらない木がころがってるからって父ちゃんと息子がもってきたのよ、じゃあそこからもっていって」
と言われても、きれいに山積みされた木を全部もっていくとなんとなく非情なやつといわれそうなので、顔で笑って心で泣いて半分あげるから半分かえしてといったんだけど、あの苦労を思い出すととても半分はおいていけなかった。素人はホンと困るんです。所有者がいるかどうかは私のようなプロなら薪の積まれ方とか、切った木の長さで判断できるんですけど。最近は素人が参入してきて油断がなりません。自分の薪になったら即刻我が陣地まで持ち帰るようにしましょう。
実は薪集めのプロを自認する私にも強力なライバルが隣に越してきたんです。
ライバルといっても、私のようにか弱きおばちゃんじゃあないんです。熊みたいに大きな30代の兄ちゃんなんです。私がずりずりやっとの思いでひきずって帰ってくる木を肩にひょいとかついで悠々と我が家の前を歩いていくんです。名前はもちろん熊五郎です。この熊五郎さんの話はまたいつか。
さあ、みなさん薪を集めましょう。ちろちろ燃えるストーブの炎を眺めながら森の生活を楽しんでください。ただし、私んちの近所の薪には手をつけないこと。
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お山の大将〜〜〜〜sumietada〜〜〜〜お山の大将
2001・・森で暮らしましょう・NO12
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